2024/2025シーズンのインフルエンザワクチン接種について
2024年10月より経鼻弱毒生ワクチン(フルミスト)が国内承認され、今までの不活化ワクチン(注射)とあわせ2種類のインフルエンザワクチンが使用できることになりました。
当クリニックでは2024/2025シーズンは以下のように、インフルエンザワクチンの接種を行います。
1)不活化インフルエンザワクチン(従来型)
・皮下注射
〇1~8歳 (3~4週間をあけて) 2回接種
★1~2歳 3000円x2
★3~8歳 3500円x2
〇9歳以上 基本1回 1回接種 3500円x1 (※2回接種も可能)
〇中学生~成人 1回接種 3500円x1
【不活化ワクチンの特徴】
皮下に注射しインフルエンザウイルスの増殖を抑制するIgG抗体を血液中に誘導し、インフルエンザの重症化を抑制することを目的としています。
過去何十年も使用されてきており、安全性と効果においてほぼ評価が定まっています。
厚労省の推奨では6か月~12歳まで2回接種となっていますが、当クリニックではWHOの推奨や諸外国の状況を参考に9歳以上1回接種を原則として行っています。2回接種をご希望される方は医師にご相談ください。
主な副反応は注射部位の発赤、腫れ、痛みで通常2~3日で治まりますが、中には大きく腫れる方がいます。発熱される方もいますが、軽度の場合が多いです。
2)経鼻弱毒生インフルエンザワクチン (フルミスト)
・鼻腔内投与
対象 2~18歳
接種回数 1回 7500円
【経鼻弱毒性生ワクチン(フルミスト)の特徴】
・弱毒化した生きたインフルエンザウイルスを鼻腔に噴霧し、軽いインフルエンザにかかることで免疫を獲得することを目的としたワクチンです。
・インフルエンザウイルスは鼻腔粘膜より侵入し感染します。今までの注射により獲得される抗体は血液中のIgG抗体であり、感染時の重症化抑制が期待できますが感染防御効果は限定的です。経鼻弱毒生ワクチンは鼻腔粘膜におけるIgA抗体産生が期待できるので、(理論的には)粘膜におけるある程度の感染防御効果が期待できます。また効果の持続が長いとされています。
・注射による痛みがない。
・ただし、インフルエンザは毎年のように変異し、また複数種類のインフルエンザウイルスの流行があるため、その年、その時々の流行株により効果が左右されます。(これは注射のワクチンでも同じことです。)
(主な副反応)
鼻水、鼻づまり、咳、咽頭痛、軽度の発熱など軽いインフルエンザ様症状。
(接種できない方)
・明らかな発熱(37.6℃以上)のある方。
・強いゼラチンアレルギー、卵アレルギーのある方、過去にこのワクチンでアレルギーがあった方。
・喘息で治療中の方。
・免疫不全の状態にある方、または免疫不全症の看護、介護にあたっている方
・その他、医師が接種不適当と考える方。